ホンダ新型N-BOXのシンプルな美学の秘密に迫る

日本車

新型N-BOXのデザインは、見た目には先代と大きく変わっていないように感じられますが、実際には非常に計算されたものでした。ホンダのデザイナー、小向さんに直撃し、その「考え抜かれたシンプル」の美学について詳しくお話を伺いました。

デザインの方向性と特徴

新型N-BOXのデザインの方向性は、先代とは異なり、「HAPPY Rhythm(日常生活に溶け込むスタイル)」をコンセプトに据えました。足し算ではなく、シンプルで要素を減らすことを重視し、同時に「N-BOXらしさ」を保ちつつ、肩まわりの空間や前方視界などの改善にも注力しています。

フロントのデザイン

標準車の特徴的な丸穴グリルとブラックのランプは、ボディ全体のカタマリ感を重視するためにデザインされました。開口面積を小さくし、ランプのデザインもワイドで丸いグラフィックを強調しています。

また、カスタムのグリルには6角形の特徴的なメッキパーツが採用されています。

ボディサイドのデザイン

新型ではボディサイドの断面にも工夫が凝らされています。先代とは異なり、ウインドウ下端部を大きな面としてルーフからボディ下部まで連続する流れるようなデザインを取り入れています。特にホイールアーチは、先代とは異なる手法で処理され、ボディに統一感をもたらすための工夫がされています。

リアのデザイン

リアでは、ランプの形状がスッキリとし、ハッチのハンドル位置が下げられ、タイヤの張り出しを強調するようなデザインが採用されています。これらの変更は、カタマリ感を重視しつつ、ユーザーの利便性も考慮されたものです。

カラーバリエーションとファッションスタイル

新型N-BOXのカラーバリエーションは、無彩色によるベーシックカラーと標準車とカスタムで異なるキャラクターカラーに分けられています。ファッションスタイルは、日常のリズムを大切にしつつ、ポジティブで温かいエネルギーを感じさせるものとしてデザインされました。

シンプルデザインの可能性

シンプルなデザインは、要素を整理し伝えたい要素をより伝わりやすくする手段の一つであると小向さんは語ります。すべてをシンプルにすることでなく、要素を整理することで研ぎ澄まされた造形を生み出し、そのデザインがより魅力的になるとの見解を示しています。

新型N-BOXのデザインは、見た目の変化以上に、計算されたシンプルさと細部へのこだわりが隠されています。シンプルさの中にある緻密なデザインは、ユーザーにより使いやすさや安心感をもたらすだけでなく、モダンで魅力的な外観を実現しています。

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