航続距離は驚異の690kmを実現?
今回の改良で注目されるのは、バッテリー技術の向上です。エネルギー密度を高めた新型バッテリーにより、現行モデルのxドライブ50が誇る629kmの航続距離を約10%向上させ、690kmに到達する可能性があります。これは、電動SUVとしてトップクラスの数字といえます。
また、高効率なシリコンカーバイド半導体を用いた新しいインバーターの採用により、電費性能も向上。さらに車重の軽量化も達成され、航続距離だけでなく、動的性能や快適性も改善されています。
新たなドライブモードでさらなる走行体験を提供
BMW iXでは、既存のドライブモードに加え、新たに「スポーツプラスモード」と「マックスモード」が追加されました。
- スポーツプラスモード:回生ブレーキが固定設定となり、ブレーキの一貫性を向上。よりスポーティなドライビング体験が可能になります。
- マックスモード:航続距離を最大限伸ばすことを目的としたモード。エネルギー消費を抑えつつ、動力性能を大きく損なわない工夫がなされています。
洗練性を高めた足回りと装備
サスペンションには改良が加えられ、試乗車にはスチールコイルが装着されていましたが、エアスプリングも引き続きオプションとして利用可能。リアアクスルには摩擦最適化された新型ベアリングを採用し、転がり抵抗を軽減した新型タイヤとの組み合わせで、よりスムーズな乗り心地を実現しました。
さらに、丸型のMスポーツステアリングホイールがオプションに加わり、ドライバーの選択肢が広がりました。
性能と快適性を両立したプロトタイプの実力
試乗した「iX xドライブ60」は、現行モデルの完成度の高さを継承しつつ、さらなる洗練性を加えています。滑らかで力強いパワートレイン、向上した航続距離、アップデートされた足回りは、厳しさを増す競争市場において十分な魅力を放っています。
スペック概要(プロトタイプ・予想値)
- 全長:4953mm
- 全幅:1967mm
- 全高:1695mm
- 航続距離:690km
- 最高速度:199km/h
- 0-100km/h加速:4.0秒
- 最高出力:527ps
- 車両重量:2500kg
- 駆動用バッテリー:107.0kWh
まとめ
BMW iXの中期改良版は、航続距離や動力性能、快適性が向上し、進化を遂げています。ボルボEX90やレンジローバー・エレクトリックといったライバルに対抗するための確かなアップデートは、多くのユーザーに歓迎されることでしょう。このプロトタイプがどのような最終形となるのか、正式発表が楽しみです。
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