パワートレイン:V8ハイブリッドで782psの圧倒的パフォーマンス
- エンジン構成: 4.0L V型8気筒ツインターボに電動モーターを組み合わせ、システム総合出力は782ps。
- トルク: 最大トルクは101.8kg-m、W12モデルを凌ぐ性能を実現。
- 加速性能: 0-100km/h加速は3.5秒、最高速度は284km/hに到達。
- 環境性能: 駆動用バッテリー(25.9kWh)を搭載し、EV走行モードで最長75kmのゼロエミッション走行が可能。カタログ燃費は71.5km/L。
この新しいパワートレインは、W12の力強さを超えるトルクとレスポンスを提供しつつ、環境性能も大幅に向上しています。
ドライビングエクスペリエンス:ラグジュアリーとダイナミズムの融合
- 走行モード:
- EVモード: 市街地で静粛性を発揮。アクセル75%以下でエンジン始動せず、140km/hまで電気のみで走行可能。
- スポーツモード: 瞬発力とアグレッシブな挙動を楽しめる設定で、操縦性はさらに鋭く。
- ベントレーモード: 快適性とダイナミズムのバランスを理想的に保つ標準モード。
- サスペンション: 新設計のデュアルバルブダンパーにより、重量増加(+200kg)を感じさせない快適性と軽快感を実現。
- 燃費: 普段使いでの燃費は約13.0km/L。高速巡航では10.0km/L程度。性能を考えれば非常に優秀です。
デザインとインテリア:変わらない上質感と新世代のギャップ
- エクステリア:
フロントグリルやバンパーにリフレッシュが加えられたものの、大きなデザインの変化はなし。 - インテリア:
素材の質感や仕立ては引き続き最高水準ですが、メルセデス・マイバッハなど競合モデルに比べると新鮮さに欠ける印象。荷室容量は大幅に削られ、実用性に課題も。
まとめ:技術の粋を極めたハイブリッドサルーン
新型フライングスパー・スピードは、ベントレー史上最強のサルーンとして性能と快適性を大幅に進化させました。しかし、内外装デザインの刷新が控えめであることは、一部ユーザーにとって物足りなく感じるかもしれません。
長所
- 圧倒的な動力性能(782ps、101.8kg-m)。
- 静粛性と滑らかな走行感。
- EV走行可能な環境性能。
短所
- 先代モデルとのデザイン差が少ない。
- 荷室の狭さが実用性に影響。
ベントレーが新世代を謳うこのモデルは、性能面では確実にフラッグシップに相応しい仕上がりです。これを補完する視覚的な新鮮さが求められるのは、次期モデルの課題かもしれません。
価格帯:英国で22万6500ポンド(約4417万円)
競合モデル:メルセデス・マイバッハSクラス、ロールス・ロイス ゴースト
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