Eクラス:上質さと精密さを両立した「ドライバーズ・セダン」
E350eの試乗インプレッション
Eクラスは、SクラスのフォーマルさとCクラスのカジュアルさの中間に位置するセダン。今回試乗したE350eは、プラグインハイブリッド(PHEV)システムを搭載。
- ドライビングフィール
ハンドリングは軽快で、かつ正確。ステアリングを切るたびにクルマが入力通り動く感覚は、まさに「ドライバーズ・カー」の真髄です。加えて、モーターの静かな駆動が加速時の滑らかさを強調します。 - 乗り心地
サスペンションはマルチリンク+エアサスペンションの組み合わせ。突き上げを感じさせない乗り心地と、路面に吸い付くような安定感があります。 - デザインとインテリア
内装はラグジュアリーでありながら、ドライバー中心の設計。エレガントさと機能性を両立しています。
Eクラスの存在意義
SUV人気が高まる中、Eクラスのようなセダンが生き残る理由をメルセデスの役員はこう語ります:
「セダンはブランドの象徴。CやSがそれぞれ異なる用途に特化する中で、Eクラスはドライバーのためのセダンとして存在意義を持つ」
AMG GTクーペ:メルセデスとAMGが切り拓く新たなスポーツカー像
AMG GT 63 4MATIC+クーペの試乗インプレッション
AMG GTクーペは、硬派なスポーツカーとして設計され、SLとは一線を画するモデルです。
- パフォーマンス
V8ツインターボエンジン(3982cc)から生み出される585ps、800Nmのトルクは圧倒的。加速やコーナリングでの動きに一切の妥協がありません。 - ダイナミクス
フロント縦置きエンジン+後輪駆動という伝統的なレイアウトながら、電子制御のディファレンシャルやマルチリンクサスペンションが極めて精密な走りを実現。 - エアロダイナミクス
「マクラーレン・アクティブ・ロングテール」に匹敵するエアロ性能。リアウィングや車高制御による1000kgのダウンフォースは公道車として驚異的です。 - インテリア
シャシーに直付けされたシートがドライバーを包み込み、一体感を演出。メルセデスらしい快適装備も満載で、贅沢と実用性を兼ね備えています。
EクラスとAMG GTクーペの「ドライバーズ・カー」としての魅力
Eクラス:精密なコミュニケーションと快適性
Eクラスは、運転の楽しさと実用性を兼ね備えた、まさに「大人のセダン」。豪華すぎず、カジュアルすぎず、ドライバーの意思に忠実に応える正確さが魅力です。
AMG GTクーペ:硬派なリアルスポーツカー
一方、AMG GTクーペは、ドライバーズ・カーのもう一つの理想形。サーキットでのパフォーマンスを追求しながらも、日常使いの快適性を備えています。
まとめ:メルセデスの変節の収束点
EクラスとAMG GTクーペは、20世紀末の迷走期を経て、メルセデスとAMGがそれぞれの役割を明確にした結果生まれた成功例です。
- Eクラス:セダンの象徴として、ドライバーズカーの新たな基準を確立。
- AMG GTクーペ:ピュアスポーツカーとして、メルセデスの性能を極限まで引き出すモデル。
どちらも、現在のメルセデスを象徴する2台であり、まさに「本物のドライバーズ・カー」といえるでしょう。
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